出口が、ない

前回書いたように、ピーリングを続けている。少し濃度をあげたから、ムズムズがちょっとだけ強く感じるかな。でも、そのくらい。ニキビは最初にずっとできていた顎の下は、かなり綺麗になった。その代わり、というか、少しずれた辺りと、時々大きいニキビがやたらできていた辺りに小さいニキビができてきた。でもこれは、ずっと内側にこもっていたブツブツが、出口を見つけて、表に出てきた感じ。できてもすぐ治る。これはビタミンC誘導体ローションのおかげかな。

それにしても、こもっていたブツブツに出口が見つかったのはいいけど、人の世の出口というのはいったいどこにあるのだろう?
人生とは旅のようなものである、と言ったのは芭蕉だったか。私にとっては旅というより、迷い道。手探りで進み、また戻る。泣いて笑ってまた涙。迷って悩んで。
ああ、出口がない。出口がない。その先さえも想像できない。出口がない。いや、そもそも出口なんてあるんだろうか?見つけられる?見つかったところで何かあるというのか?何かわからないけど、今はただ、迷うだけ。
みんなこんな日があるのかな。一人、今日は迷いの道の途中。

自宅でつるぴかホームピーリング

このブログでもたびたび触れてきていたが、顎のニキビがどうも治らない。いくつかニキビ関連商品もここで書いてきたけど、抜本的な改革というか、革命的によくなる、というまではよくならなかった。もちろん、ニキビができる原因は人それぞれで、化粧品にしても、びふナイトみたいな市販薬にしても、どれが効くかわからない。食生活や生活サイクルを頑張ったら治る人もいるし、ストレス原因の人はそれがなくなったらよくなる人もいる。私もここで紹介した化粧品っぽいもので一時的によくなることもあったが、しばらくすると繰り返しできてしまっていた。といっても、私がいじるからいけないんだよな〜。よくなると、もっともっと!と小さいニキビまで指で押し出そうとしたりいじりだすから、結局悪くなる。
 そんなこんなでもう半年。皮膚科に行っても、どうせ塗り薬と抗生物質、下手するとステロイド出されておしまい、だろうから、とずっと皮膚科には行かなかった。塗り薬はよく皮膚科で処方されるものが全部手元にあったので、もちろんそれも試していてダメだったし、抗生物質も飲みたくないし、ステロイドなんて冗談じゃない。でもねえ、やはり私のこのニキビは病的だわ…と、一ヶ月くらい前、家から会社まであたりでいい皮膚科ないかな〜と探していた。
 偶然、ネット検索にひっかかった皮膚科はどうやらニキビ治療に積極的な模様。場所もわかりやすいし、化粧品も一緒に売っていてそれも安価だし、行ってみようかなと、ある日思い立って受診した。
 先生の方針だと、塗り薬や抗生物質でよくなっても一時的だし、ニキビっていうのは肌の生まれ変わりが悪くなっているからできるわけだから、それを手伝ってあげるピーリングがお勧めなのだそうだ。先生が名前を挙げた市販薬は私は全部使っていて全然だめだったし、内服の抗生物質は使わない、というのは、私はすごく納得できたし、肌の生まれ変わりを助けるという方法は、代謝の悪い私の肌にはとてもいいように思えた。要するに、私のニキビは、角質がうまくはがれなかったりして、出るべき皮脂などがこもってしまってブツブツできてえしまうタイプ。このこもりの出口を作ってやるためにピーリングをするのだ。
最初、ピーリングというと、真っ赤になったとか、値段が高いとか、肌が薄いのにやるなんておかしいとか、そういう感覚を持っていたのだが、この先生はものすごく薄い濃度で、毎日さっとコットンに含ませてふくだけでよい、とのこと。よく真っ赤になった、などというピーリングの被害を言う人がいるが、それは高濃度(30%とか)で月1などで無理に行なうからで、低濃度で毎日やった方が断然よくなるとのこと。たしかに…私の思ってたピーリングのイメージはそういう真っ赤になるとか、かさぶたになるとか外に出られないとか、怖い方ばかり。でも低濃度で毎日っていうのは、かなり魅力的に聞こえた。よし!これはやってみよう。先生は私のニキビの出来始めがちょうど転職時期と重なっている(生活サイクルもその時から変わった)し、口の周り、主にUゾーンはストレスなんだよね…、とつぶやくように言っていたけど、私は常にストレス生活だからなあ…。ま、こっちは、そう簡単な問題ではないし、現代人、多かれ少なかれみんなストレス持っている。ここでは物理的な治療のみ頑張ろうっと。それから気になっていたのが、クリームクレンジングを始めたのがちょうどニキビが出来始めた頃のこと。先生にクレンジングは何がいいかと聞いてみたが、自分に合ったものなら何でもいいという。よくクリームじゃなきゃ乾燥する、とか言われるけど、それが合わない人だっているし、無理しないで、自分にあったクレンジング、オイルでも何でも大丈夫だよ、肝心なのは自分に合っているかどうか、といわれた。これでかな〜り安心。世の風潮として、クレンジングオイル=悪、クレンジングクリーム、クレンジングミルク=乾燥対策の神様、みたいな言われ方をされてて、私も無理してクレンジングクリームを使ってた部分もあったのだが、合わない人だっているよね〜保湿さえちゃんとしてれば、好きなの(自分に合っているもの)を使えばいいのだ、と強く思った。というわけで、この日の診療は終わり、受付で先生の指示通りの保険外の化粧品と薬を買って帰った。
 早速この日からホームピーリングに挑戦だ。洗顔後、まずは薄〜いピーリング液をコットンにつけてさっとふき5分待つ。このとき、ちょっとだけピリピリムズムズがある。私もちょっとだけあったが、痛くてたまらないとか、かゆくてたまらないとか、そんなことは全然なかった。なんか部分的にピリピリっというごくごくわずかな感触があるくらい。そのあと、抗生物質の入ったローションをニキビの部分だけ塗る。そして、コットンにたっぷりビタミンC誘導体(水溶性)のローションを含ませて、コットンを薄く裂いて顔全体をパックして10分から30分おく。この時間が結構長くて面倒臭いと思われるだろうが、意外と短いもの。パックしながら歯磨きしたり、髪乾かしたり、明日の準備をしたりしているとすぐたってしまう。
 コットンでのローションパックが終了したら、今度は普通のお手入れ(保湿は強化)をして、完了。私は今、化粧水と乳液が一緒になっているアクルという化粧品を使っているので、パックのあと、これだけのこともある。それでも乾燥が気になるときは、邪道だが、イプサのメタボや、ロージーアロマの乳液をたっぷりつけてみたりしている。(先生は私がクリームはかぶれることが多いといったら、乳液をたっぷりつけてみてと言っていた。)
 ピーリングには、コットンでピーリング液を塗ってから5分、ニキビ部分のみにつける薬のローションで数秒、ビタミンCローションパックで10〜30分という時間はかかるけど、これをやるのは夜のみ。朝は、薬のローションをつけてビタミンCのローションを塗るだけ(パックではなくて)というのも、なかなか生活のリズムを壊さないように配慮されてて感心した。これなら続けられそう。それに、なんかピーリングのムズムズがたまらない…効いてるって感じで。今では、夜のピーリングが楽しい。ぬらしたコットンをいかにうまく裂くか、いかに無駄なく顔に貼るか、みたいな勝負をしてるみたい。
 さて、お肌の調子はどうか?これがもう抜群。今まで使った何よりもいい。薄皮剥いでるんだから当たり前だろ、とつっこまれるかもしれないが、もう、つるつるピカピカである。日々の努力(とは思っていない。だって楽しいから。)の結果、ファンデが吸い付く吸い付く…なんなの?というほど、弾力がある。おまけに気になっていた、肌のくすみがぬけて、本当にびっくりだ。しかもビタミンCは乾燥する、というのが常識だけど、そのあとのアクルなどの保湿がよいせいか、乾燥も全然しないのである。肝心のニキビは、表面に出てきていなかったこもり白ニキビが、ようやく出口を見つけた!という感じで出てきたが、それも一時的。薬のローションはメイクの上からもつけられるので、仕事中もぴたぴたつけて、いい方向に向かっている。
 おととい、最近通い始めた近所の化粧品店のお姉さんに、「サチコさん、色白くなってません?すっごいキレイです〜。」といわれた。他の人、しかもプロの人が見てそういうのだから本当だろう。
 あんまりよくわからないままに飛び込んだ皮膚科だったけど、当たりだったようだ。これから長期的にみてどうなるかわからないけど、とりあえずは大満足。皮膚科処方の化粧品だけど、すごく安いからその点も嬉しい。夜のお手入れに一手間は増えたけど、楽しくできているからそれもいいのかも。しばらくは頑張ってみることにしよう。
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スティラの限定チーク

sachiko_deli2006-11-18

残念ながら、今日書く商品はもうどこにも売っていないだろう。といっても、発売日は昨日。人気のスティラの限定品だから、当然のごとく即日完売である(と思う)。だったら書くな、という方もいらっしゃるだろうが、別にこのブログは商品紹介記事ではないからねえ。買ったものや日々思うことを私が書くものなので、どうぞご容赦を。

 私は、この頃ピンクのチークとベージュのチークが一緒になっている(半分ずつになっている)ものがないかなあと思っていた。服に合わせて、私はこの2色のチークを使い分けているのだが、持ち運びするときに不便だなあと思っていたからだ。MACに、どピンクとベージュの2色チークが以前あって(これもたぶん限定ではなかったか…ちょっと不明)、妹が持っているのだが、それだとちょっとピンクがきつい。もっと柔らかいピンクで…と雑誌のページを繰っていたら、あらまあ、びっくり、私の思うような製品が載っているではないか。見るとスティラのこの冬の限定品。スティラか…私、実はスティラを買ったことがない。何かあの予約の競争っぽいところとか、微妙に高い値段とか、スティラガールのビジュアルとかが、どうも私の趣味ではないのだ。なんか、アメリカンな、しかも西海岸な感じがして。本当にそうだったかは忘れたけど。スティラだったら、ポール&ジョーとかの方が断然好きである。同じ紙パッケージでも、柄の繊細さとか、すごく好み。でもこっちも買ったことないんだけどねえ。
 とはいっても、今回はもう私のニーズにぴったりなスティラのチーク。しかし、気づいたのが遅かった。今年はあんまり欲しいクリスマスコフレもないし、雑誌も適当にしか読んでなかったので、もうとっくに皆さん予約した後…。カウンターで聞いたら「ご予約分は終了しました。」とのこと。ああ…ショック、ショック。こんなタイムリーな限定品、しかもお値段も3500円で、一粒で二度おいしい限定品を逃すなんて、私ったらなんてお間抜けなの。当日分は少しあるというのでそれに賭けるしかない。発売は金曜日。仕事終わってダッシュでカウンターに直行しても、あるかないか微妙なところだ。まあ、買えなかったら仕方ない、それは縁がなかったということか。

さて、発売当日の昨日。前日まで暇だったのに、急に仕事が忙しくなった。やばい…残業の気配。私の勤め先は残業できない日はやらなくてもいいのだけれど、ちょっと帰りにくい気もする…。4時半頃、こっそりカウンターに確認の電話を入れると、あと10個だという。電話での取り置きはできないという。ああ、やっぱりダッシュするしかない!

5時ジャスト!それまで、徐々に帰る準備をしていた私は猛ダッシュで何事もなかったかのように職場を出た。駅までダッシュ、ホームまでダッシュ、電車を降りてカウンターまでダッシュ!!!
 スティラにたどり着いた頃には、もうヘロヘロ…寄る年波には勝てない…というか、私、足ものすごく遅いんだった…。しかも体力ない…。もう執念、それのみである。
ちょうどカウンターにいたBAさんに、「ま…まだ、この限定の…(ハァハァ…)…チーク…(ハァハァ)…まだあります?」と息も絶え絶えに話しかけた。いや、自分では、かなり呼吸は整えてたから、そう大げさに書くほどでもないかもしれないけど、そのくらい、疲れていたのだ。「はい!ございますよ〜!もしかして走ってきてくださったんですか?まあ、ありがとうございます〜。」…読まれてる…。そうです、走ってきましたよ…と私は心の中でつぶやきながら、「そうなんですよ〜。残っててよかったです♪」とちょっと余裕を見せたりしてみた。「お仕事帰りですか?お疲れさまです。今日はありがとうございます。チーク、おつけになってみますか?」ああ、BAさん、あなたはエンジェル。ぐったりヨロヨロのオバサンにそんなに優しくしてくれてありがとう。おまけに可愛らしい笑顔と、細かな気遣い。「は…はい…。」と私はなんだかわからないまま、チークをつけることになり、席に着いた。BAさんは私を安心させるためか、きちんと私の分のチークを私の脇にキープしておいてくれる。ああ、私やったわ…やったのね…!ゲットできたのね!喜びがようやくじわじわと湧いてきた。BAさんが「では、簡単にお直ししますね。」と軽くファンデを筆でつけ、チークを乗せてくれた。BAさんは「本当に今日はありがとうございます。」と何度も言ってくれるので、「いや、こちらこそありがとうございますですよ〜。残ってて本当によかったです。」なんて会話をしながらチークをつけてくれる。ああ、やっぱりあなたはエンジェル。スティラガールの数千倍ステキだ。BAさんは2色混ぜて使ってくれたが、まあ可愛い。私は1色ずつ使うつもりだったけど、混ぜるのもいいなあ。できあがりをチェックしてお会計。エンジェルBAさんは、丁寧、かつてきぱきと会計&包装を済ませて、笑顔で私を送り出してくれた。
 ああ、限定品を当日買うって、こんなに大変なことだったのね…。私は今まで、予約のできないようなブランドでは買ったことがなかったけど、こんなに焦って買いに行ったのは長いコスメ人生で初めてだ…。スティラって毎回こうなのかしら。予約しておけばねえ、こんなことはなかったのだけれど。昔のアナスイとかは、こういうこともあったけど、それでも売り切れってことはなかったなあ。最近、よく予約終了っていうのをみかけるけど、在庫のだぶつきがないように、ある程度、予約分、当日分などと制限して、なるべくコストがかからないようにしているのだろうか。ちなみに、私がチークをつけてもらっているすぐ横で、ラスト1個が売れていった。
 この日は、今年一番人気であろう、ルナソルのコフレの発売日でもあった。友人の話では、最近は朝からデパート前に行列ができているとか。たぶんコフレや限定品買いの人なんだろうなあ。
 メーカー側に煽られるのは嫌だけど、やはり欲しいものは欲しい。そのために、心身ともに頑張ろう。これぞコスメ魂。みんな、この心を捨ててはいけない。

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金沢の香り

sachiko_deli2006-11-12

最近、ご当地コスメを作ろう、というのがあちこちの自治体で流行っているようだ。自治体主導であったり、メーカー主導であったりするのだろうが、ご当地コスメというのは、その土地土地の特徴や特産品を使っていて、なかなか面白いものである。銀座の有楽町にある全国ご当地ショップに先日ちょっと立ち寄ったのだが、以前よりコスメ類が減っていて残念。佃煮だの乾物だの、漬け物だの、食べ物ばっかりになっていた。少しは石鹸とかあったんだけどね。
 そんな中、ネットで「金沢の香り」http://www.kanazawa-kankoukyoukai.gr.jp/eaudeparfum/scenery.htmlをイメージした香りが発売されたという情報を手に入れた。金沢をイメージして、梅やお香をベースにした香りだという。今までも資生堂尾道をイメージして作った香水とか、水戸の偕楽園の梅の香水とか、ご当地香水はいくつかあって、すごく欲しいと思っているのだけれど、金沢の香り「金沢オードパルファム」は、梅とお香というちょっと珍しい取り合わせだし、お値段も2000円とお手頃。和の香りはもともと好きだし、でもお香そのものの香りはちょっと難しいし、パウダリーな香りだったらちょっと苦手だし…といろいろ考えたが、思い切って注文してみることにした。私は時々、試香しないでいきなりイメージだけで香水を買って失敗することもあるが、これはギャンブル。私は当たりの方に賭けてみた。

 手元に届いた「金沢オードパルファム」は、瓶と箱がなんとも美しい。瓶は特に紫と白のグラデーション。金沢は3回くらい訪れたことのある街で、すごくいいイメージがあるが、たしかにその古都のイメージを壊さないボトル。香りの方は「梅の香り」とあったが、私はそんなに梅とは思わなかったなあ。かといって、梅ガムとかの香りは全然しない(時々梅の香りとかいうと、梅ガム系の香りがするのがある)。とにかく、なんだかわからないが、これはお香の香りの方が強いのかしら。でも、なんだかみずみずしい香りで、本当にさわやか。つんとしたところが全然なく、本当に体に馴染むとはこのことを言うのか、という感じだ。フルーティと書いてあるけど、最近流行りの香りとは全然違う。フローラルとも書いてあるけど、そんなにお花お花もしてないのよねえ。すっごく不思議な香り。だけど体と一体化してしまう…。おばあさんの香りってわけでもないし、おかあさんの鏡台にあった化粧品の香りとも違う。香水の好きな同僚が、「なんかお香っぽい香りですね〜。」と言ってくれた。やっぱり「黒方」という高級なお香が入っていると書いてあった、その系統の香りなのかなあ。これは、シーズン問わず、年齢問わず、どこにでもつけていける香りだと思う。意外と香りも持つしね。金沢市観光協会が主体となって作り、加盟店で取り扱っているそうだが、私のようにネットでも買える。もし興味があったら、いろいろ探してみてね。

モテたくないけどモテ香水

sachiko_deli2006-11-10

近頃なんでも「モテ」がつく。モテメイク、モテ服、モテスタイル…そんなにみんなモテたいか。ハタチ前後のお嬢さんたちは、勝手にモテたがればいい。モテてどうするんだろう?という疑問がいつもつきまとうが、自己顕示欲と、モテなかったらどうしようという不安とが入り混じって、自分の好き嫌いは関係なく「モテ」にひかれていくのだろう。「これでモテまくり♪」「これ使ったら男の人に誉められてばっかり」とか、コスメに限らずこういう感想をいろいろなメディアでみかけるが、どうも皆さん、ご苦労さま。どんどんモテてくれ。それしか頭にないのだろう。

この「モテ」がついた時点で、ひいてしまう人もたくさんいると信じたい。私ももちろんその一人。別にモテようがモテまいがどうでもいいから。モテというのは、だいたいからして他人から見た自分に関する表現であって、自分の意思とは別の次元の言葉なのではないだろうか。いや、言語論はやめよう。とにかく、私は「モテるから」という理由だけで、何かを使ったり買ったりするのは、反対である。
逆に、どんなものであっても自分が好き、面白い、興味がある、と思って取り入れる分には大賛成。「モテ」がついているから、と嫌がる人もいるが、その言葉や風潮がイヤでなければ、波にのってもいいと思う。
さて、そんな「モテ」の大波に乗って私が買ったのが、いわゆる「モテ香水」。昔は、YSLのベビードール(略:ベビド)くらいだったけど、今では安くてキラキラして、おピンクだらけの香水(という言葉に合うかどうか不明だが)が、どこの香水売り場でもてんこ盛りである。私は上記のように、たとえ「モテ」ものであっても、自分の五感にピンと反応するものがあるかもしれないので、一通りチェックはする。でも、どれも似たような香りばかり。どれがどれだかわからなくなる。香水というのは、ボトルとかパッケージ、コンセプトに非常に重点がおかれるものであるが、こうした香水はだいたいが「モテ」に集約されているのか、若い女の子が彼氏ができるように、彼氏に可愛いと言われたいように、みんなに可愛い香水持ってる(使ってる)と思われるように作られているんだろうなあ。それなりに可愛いのもあるし、スタイリッシュなのもあるけど、やはりオバサンとしてはちょっと売り場を離れたくなる恥ずかしさがある。
が、その中で私が気になっていた香水のテスターを発見。ネットのお店で「ロイヤルミルクティーの香り」と書いてあった香水だ。エステルドバルローズというところのインハートというシリーズの第3弾、「ハニーハート」。すりガラスの手のひらに乗るくらいのハート型。もうハート型というだけで、私のような者はドキドキしてしまうのだが、恐る恐るムエットにプシュッ。あ、本当だ!ロイヤルかどうか知らないが、とにかくミルクティーの香りがする!私はもともと「紅茶の香り」のものが香水に限らず好きなので、一気にこのハニーハートが欲しくなった。ネットで見かけたときは本当かなと思ったが、ミルクティーの甘い香り、でも決してべたつくような香りでないところが結構いい。人工的な薬臭さはほとんど気にならない。よくあるミルクティーの飴みたいな、そんな感じだけど、なんだか嫌味がないのよね。ムエットを嗅いでいる私に近寄ってきた店員さんが、「今とっても人気があります…。」うんぬんの説明を始めた。「いい香りですよね〜。」などと返していたが、店員さんのキメ台詞「男性受けもいいですし。」…これが来た瞬間、ああ、やっぱりと固まった。そう、これもいわゆる「モテ香水」なのよね…。残念ながら、私はモテなくて結構です、若くないです、職場にも男性はいない(女性ばかりの職場なのである)し、オトコ受けを狙う気は全くないです、と心の中でつぶやきながら、とりあえず笑顔で、お店を後にした。
ああ、モテ香水か…。でもやっぱり欲しいなあ。前述したように、私は自分がいいと思ったものは買う。今回は私の感覚にぴったり合うし、お値段的にもお安くて手に入れやすい。よし、買ってしまおう、と早速ネットで購入。2000円代だったかな。3000円はしなかったと思う。最近、香りに関するものが異常に好きで買いまくっているのだが、これもそのブームの一部だ。他の香水も注文し、数日後、手元に届いた。
瓶はハート型でほとんど飾りもないのだが、プラスチックのケース(普通、香水は紙箱が多いけど)…というか、パッケージがロイヤルミルクティー色のレースみたいな感じで可愛い。たまにはこういうのもいいな。モテだろうがなんだろうが、自分が好き、可愛いと思えればいいやと、改めて思った。でもオトコ受けを狙ってつけてるんだろうと思われるのはイヤだけれどねえ。これは仕方ない。

 実際、つけてみると、香りの変化はほとんどない。でも持ちはわりといいと思う。甘いからだんだん気持ち悪くなるかなと思っていたけれども、全然大丈夫だ。甘めの香りなので、苦手な方は本当に苦手だと思うけど、紅茶の香り好きの方には、珍しい一品ということでお勧めかも。アールグレイとか、お茶とかは結構あるけど、ミルクティーは私の知ってる限りないからなあ。
 そんなわけで、皆さんも香水に限らず「モテ」ワールドへもどんどん分け入ってみて欲しい。思わぬ品がみつかるかも。そういうものを探すのが、また面白い。

クリスマスコフレあれこれ

 もう皆様もクリスマスコフレの情報をあちこちで仕入れていることであろう。雑誌で、ネットで、もちろん店頭で、どのブランドも何かしら11月〜12月にかけてのコフレを用意している。楽しみになさっている方も多いことだろう。
 私もご他聞にもれず、この時期はどこの何のコフレ(キット)を買うか、わくわくドキドキしながら眺めている一人である。まずは、雑誌やネットの画像やクチコミで欲しいものをとりあえずざっとピックアップ。昔(10年くらい前かな…)は5000円くらいのコフレが多かったけど、今は平気で1万円超えだ。物価があがったのかな…物価変動率?みたいなのと、ちゃんと比例してるのかしら。もちろんお値段も問題だが、一番はやはり中身。いかにお得か、いかにステキな製品か。コフレの中の1品だけ欲しいけど、他はいらないし…とか。現品にと同じ値段なのに、いろいろついててお得だわ、とか。考えることは山ほどある。
 ただ共通してイヤだなあと思うのが、かなり多くのブランドで「パーティ」用の製品がついてること。これがお好きな方には大変申し訳ないのだが、私はこのパーティ用のキラキラ、ギラギラした製品や豪勢なポーチはいらないんだよねえ。あ、そうそう、最近クチュールブランドは特にポーチをつけるようになったから高いってのもあるなあ。私はポーチは本当にどうでもいいんだけど。可愛ければ、ああお得だったわ、くらいな感じで。でもポーチや缶が気に入って買う方もいらっしゃるから、そんなこと言っちゃいけないかしらね。私もごくたまにそういう時もあるから。でも、はっきり言って安っぽいキラキラの、ハンケチしか入らないポーチをつけられるなら、サンプルでも欲しいなというのが私の本音である。ポーチもそうだけど、キラキラものは本当につけていくところないのでやめてほしい。でも、そういうのも含めてドキドキ、キラキラがクリスマスなのか。
 そういうのを避けていると自然と欲しいものが消えていく。私は今年雑誌のコフレ特集の写真に、ちょっとでも欲しいと思ったら○をつけていたのだが、結局、本当に欲しいと思ったのはごくわずか。この中から、また減るんだろうな。よく考えるとすぐ福袋だ。今年の正月はかなり福袋を買ったけど、クリスマスコフレより、絶対お得なものが多い。まあ、買うエネルギーが相当必要だけどね。
 そんな中、早々に予約したのが、エスティローダーのグッドアズゴールド(略してGAG)。これは毎年出ていて、5000〜6000円で、相当お得な内容である。今年はリップのパレットとアイシャドウのパレットだったかな…と中身もよく見てないのに、予約。それほどお得なのよね。エスティの色物は大好きなので、どれが入っていても文句ないのだ。現品とはパッケージが違うけど、現品もつくし。
去年まではリップパレットは使いこなせないので買わないことにしていたのだが、今、相方宅と実家を行ったりきたりしているので、こういうのは便利だなと思って。12月1日発売だからまだまだ余裕あるけど、GAGは毎年買ってるし、予約しておけば安心だ。ちなみに今、店頭においてあるのは、12000円くらいするメイクキットね。このメイクものてんこ盛りキットもエスティの名物。今年はこれの色味が結構よかったので、こっちでもよかったんだけど、これを買うと、2年くらいコスメ買わなくてよくなりそうなので、いまだにかったことがない。もらったら嬉しいだろうけど、自分では買わないな。
 今のところ、決めたのはそれだけ。あとはたぶん買わないと思う。単品で、限定アイテムみたいなのは買うかもしれないけどね。
 お得意様だけのキットだったり、ネット通販ブランドだったり、ネットショップの福袋だったり、思わぬところで出費があるかもしれないから、あれこれ手を出さないようにしないとね。でも、コスメ初心者の方はいろいろ買ってみるのも勉強だと思う。失敗した!とか、これはお得だ!とか、やっぱり実際買ってみないと身につかないから。10年以上コスメ界を見てると、ああ、若いときは何でも買ってたなあ、と感慨に浸ってしまう。悩んで悩んで、それも楽しいコフレの季節。さて、隠れたコフレやアイテムを見逃さないようするとしよう。